子育て

「信頼」と「期待」

生まれたとき

 「あ〜可愛いなぁ〜」

 「何やっても可愛いなぁ〜」

 「なんでこんなに可愛くないのか」

 「何やっても腹立つ」

 あるあるですよね!?

 生まれたときは、たくさんの人に喜ばれる。

 成長するにつれて、たくさんの人に怒られる。

 あんなに可愛かったのになんでなんだろう。

 それは、子どもがいろんなことができるようになった証拠なんですよね。

 喜ばしいことなんだけど、日々忙しくしてると、子どものことを可愛いと思えるほど、余裕をもって接することは難しいとも思います。

 そんなとき、僕は

「可愛いときの写真を見る」ようにしてます。

 生まれた月から1歳になるまでの12ヶ月の間、月に1枚の写真を撮って、家の壁に貼っていきました。1歳になったとき、それまでの1年間の成長の様子が一目で分かるようにしたんです。

 成長するにつれ、怒ることが増える要因の一つは、「親が子どもに期待すること」です。

 「期待すると何がいけないんですか?」「期待することは良いことではないんですか?」などと思われるかもしれません。

 そう思う人は、「信頼」と「期待」の区別が明確ではないのかもしれません。

 「信頼」=無条件であり、自分への決意

 「期待」=条件有、相手の行動次第

僕は、こんな方程式を大事にしてます。

「信頼」と「期待」

「信頼」とは?

 無条件であること。

 そして、それは自分への決意です。

 「〜だから信じる」「〜してくれたら信じる」「〜してくれなかったから信じられない」「信じてたのに裏切られた」

 これはすべて「信頼」ではありません。

 これはすべて「期待」です。

 人は簡単に「信じる」「信じてるよ」と誰かに言うことがあります。そのときの気持ちはどうでしょう?

 「自分が何かをしてもらって嬉しかった」「その人の言い方に共感した」「その人が頑張ってるから感動した」「その人が〜と言ったから、きっとそうしてくれるだろうと思った」

 こんな気持ちでしょうか?

 「自分がどんな気持ちでも、信じてるって言われた相手は嬉しいし、実際それを言われて頑張るでしょ?それでいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんね。

 確かに、信じてもらえたと思ったら、その人は嬉しいでしょう。それにより頑張ることもできているでしょう。それも事実です。

 では、信じてると言った相手が、自分が思ってるような頑張りを見せなかったら?自分の不利になるようなことをしたら?自分を怒らせるようなことをしたら?あなたはどうしますか?

 「信じてたのに……」と思う人が多いでしょう。

 「……」は「もう信じない」「なんで傷つけられるんだろう」「もう嫌い」という言葉が続くでしょうか?

 では、その言葉を聞いた相手、自分が信じてると言ったその相手は、どう感じるでしょうか?

 「いやいやいや。信じてたのに裏切ったんだから、相手が悪いんじゃないの?」「自分が相手の期待に応えられなかったんだから、仕方ないじゃん」「相手の気持ちは関係なくない!?」と思う人もいるでしょう。

 ちがいます!

 相手は「相手の期待に応えられなかった」「自分はダメだ」「がんばったけど評価されなかった」「もう自分は信じてもらえない」と思うんです。

 そして、そう思うことで、相手は自信を失うだけでなく、それから先の人生で人を信じることができなくなります。もしくは、逆に信じてもらいたいがために、そのために無理をしたり、自分自身を犠牲にしたりするようになります。

 たとえそうだったとしても、相手が普段から関わるのある人でなければ、さほど問題ではないかもしれませんが、これがあなたの子どもや大切な人だったらどうでしょう?

 特に子どもにそう思ってほしくはないと思いませんか?

 人はどうして、一度は信じたはずの相手をそんなふうに思ってしまうのでしょう?自分は子どものことを信じられる自信があったのに、なぜ今信じられないのか?

 それは、相手を信じたあなた自身が傷つくことを恐れているからです。もしくは傷ついたから、自分を守るために相手を攻撃するようになるからです。

 これは人の反応としとは決して間違っていません。自己防衛本能ってやつですかね。

 そう。あなたは自分が信じたのに裏切られたと思い、「自分は悪くない、相手が悪いんだ」と思いたいだけなんです。

 これこそが、「期待」というものです。相手次第で自分の気持ちが反応してしまうものです。

 軸で言うと、「信頼」の軸は「自分」、「期待」の軸は「相手」となります。

 この考え方は、人生において非常に大切なものです。また他の記事でも詳しくご紹介しますね。

 子育てにおいても、この考え方にマインドセットするだけで、楽になります!

 子育てこそ、「期待」ばかりになりがちで、「信頼」することが難しくなってきます。

 生まれたばかりの頃は、「できなくて当たり前」だったことが、成長するにつれ「できて当たり前」になる。

 子どもが次々とできることを増やしていくと、つい「この子はこれくらいはできるはず」「できてほしい」と勝手に決めつけたり期待します。

そんなときに、生まれて一年間の写真を見るんです。

 この時期の一年間は、数字で表すと「0→1」への大きな成長を感じられる時期だとも思ってます。

 それから先、子どもはいろんな成長を遂げるでしょう。しかし、あのハイハイできたときの喜び、自分を見て微笑んでくれたときの喜びほど、素直に嬉しいと思えなくなるのではないでしょうか?

 それは、何度も言うように「期待」が邪魔してるんです。

 「期待」する必要はありません。どんな子どもでも、その子どもをありのまま認めることが必要なんです。

 その方法のひとつとして、生まれて一年間の写真を、いつも見える場所に貼っておくことをオススメします!

 そして、あなたのその当時の喜びを思い出してみてください。

 では、また。

 人生楽に生きましょ。